スタッフの心得

障がい者の置かれた環境を理解する

  • 障がいをもった子の母親は、我が子を悩みながら必死に守ってきた背景があります。まずは、その大変だった道のりを受け止めることが大切です。
  • 小さなころ母親との関係が上手くいかなかった人もいます。
  • 利用者は親元を離れたことがあまりなく、ずっと入所施設にいたなど、私達が想像する以上に、「様々な経験に乏しい」ということを、理解します。

 

障がい者の特徴

  • 利用者は天使のような人ばかりではありません。
    でも、これらの特徴をもっている人は、健常者にも多いですよね。

    (ア) 身勝手で周りの迷惑を考えられない。
    (イ) いつも反省するが同じことを繰り返す。
    (ウ) 自分はできないのに人に指示する。
    (エ) 注意されると逆切れする。
    (オ) 横着である。
    (カ) おとなしい人をこき使う。
    (キ) 悪い事はすべて人のせいにする。
    (ク) 掃除や風呂が嫌い。

  • 軽度障がい者の方は、物事を理解することに時間がかかります。忘れてしまうこともあります。そのことで周りの人に迷惑をかけてしまいます。理解することに時間がかかるために、叱られます。何度も繰り返してもらえないと覚えららないため、時間がかかってしまうのです。本人達は一生懸命やっているのですが、そうなってしまいます。それが「障がい」なのです。
  • 利用者は自分で起床できません。洗顔もしません。歯磨きもしません。理屈をつけて掃除をサボります。洗濯の水や洗剤の量が分かりません。洗濯物は干しっぱなしです。

 

グループホームが目指すところ

  • グループホームでは、リラックスして周りに気を使わない時間を過ごしたい場所です。
  • みんなで一緒に何かをするという時間を作らない方が良い場合があります。
  • 個人生活が基本であり、プライバシーが確保されることに最大限配慮します。
  • 利用者のことをすべて知る必要はありません。距離感が大事です。
  • 入居1年は、生活に慣れるための支援を行ないます。1年後から食事や掃除を自ら行う事に挑戦します。入居者個別の課題にも取り組みます。

 

支援の心得

  • 利用者のできないことを探すのではなく、できることを探します。
  • 日常生活とは、指導や訓練的なものが最小限であり、管理性が排除されたものです。
  • 援助ではなく、支援を基本にします。援助とは主従関係をいい。支援とは本人の主体性を尊重し下から支え助け合い、寄り添って助ける関係を指します。
  • 生活の基礎となる知識、技術の伝授は必要に応じて行ないます。
  • 怒られた経験や、きつく注意された経験のない利用者もいます。私達が普段使う何気ない言葉で、ひどく傷ついてしまうこともあります。「これは駄目」「こうしなさい」といった表現はせずに、工夫して伝えるようにします。
  • 常識と異なることがあっても、それを否定したり、矯正することは避けます。
  • 自己決定の尊重は、あくまで利用者の利益になる場合です。利用者の利益にならないことは、きちんと「駄目であること」を伝える必要があります。
  • 一定額以上の現金は持たせません。出し入れをする際は、必ず記帳し、残高が残っているか確認。現金、通帳は金庫で保管します。
  • 入浴は、入居者同士で話し合って、時間等約束事を決めて行ないます。入浴はシャワーだけでもかまいません。

 

コミュニケーションについて

  • 利用者の「話をしたい」という気持ちを受け止めることが、大切です。
  • 自分の不調を上手く表現できない人もいます。表情、声の様子、体温、元気さ、食べ具合等、様々なところから情報を集めます。
  • 表情や言葉から、怠薬してないかどうか読み取ります。
  • 「退去したい」という利用者がいました。よくよく話を聞いてみると、「ラジカセがないから家に帰って音楽を聴きたい」とのこと。話をよく聞くことが大切です。
  • スタッフではなく、近所の仲良しさんに、自分の気持ちを率直に伝えることがあります。耳をそばだてます。
  • 利用者がいつも正直だとは限りません。家族の気を引くために嘘をつくこともあります。心にゆとりを持って取り組むことが大切です。
  • うるさく言うと生活が窮屈ですし、黙っていればどんどん横着になっていきます。しかし、皆、自分では何でもできると思っているので、できないことをはっきり伝えてしまったら、プライドが傷つきます。反発や抵抗もします。利用者は強いプライドをもっていますので、「駆け引き」が重要になります。

 

心のケア

  • 思うような結果はなかなかでません。思いが踏みにじられることもあります。自分の時間をつくり、仕事を忘れることで、心が元気にできることを忘れないでください。頑張り過ぎてはいけません。
  • 1人で問題を抱え込まず、細かなことでも相談してください。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です